今日はプロの大工が使う、木材の種類や品質について誰でもわかるように簡単にまとめてお話ししたいと思います。
今更聞けないという、建築住宅の営業や施工管理の人も必見です!!
プロとして使うものとしては、以下のようなものが好まれます。
- 耐久性や強度が高く、長く使える。
- 加工しやすく、美しい仕上がりになる。
- 環境に優しく、リサイクルや再利用ができる。
- コストパフォーマンスが良く、安価で入手できる。
具体的な例としては、以下のような材料が挙げられます。
★SPF材:カナダや北欧などの寒冷地で育った針葉樹の総称で、SPFはスプルース(Spruce)、パイン(Pine)、ファー(Fir)の頭文字から来ています。
軽くて強度が高く、耐久性や防火性にも優れています。主に在来工法の柱や梁、筋交いなどに使われます。
★ラミ材:薄くスライスした木材を接着剤で貼り合わせた集成材の一種で、ラミナ、ラミネート(Laminate)の略です。
木目が美しく、曲げや割れに強いです。
主に二階建て以上の建物の柱や梁、床材などに使われます。
★CLT:Cross Laminated Timberの略で、直交する方向に薄くスライスした木材を接着剤で貼り合わせた集成材の一種です。
強度や耐震性が高く、大型のパネルとして壁や床、屋根などに使われます。
近年、木造高層ビルの建設にも注目されています。
★OSB:Oriented Strand Boardの略で、木材の繊維を特定の方向に配向させて接着剤で圧縮した合板の一種です。強度や耐水性が高く、コストパフォーマンスにも優れています。
主に壁や床、屋根の下地材として使われます。
★パイン材:パインは松の木のことで、日本では赤松や黒松などがあります。
軽くて加工しやすく、木目や色合いが美しいです。主に造作材や家具、インテリアなどに使われます。
板材は大きく分けると以下のような種類に分かれます!
★無垢材:丸太からそのまま切り出した天然の木材です。木目や色合いが美しく、触り心地に温かみがあります。しかし、乾燥や湿度に影響されやすく、反りやひび割れが起きやすいという欠点もあります。
無垢材には、広葉樹と針葉樹の2種類があります。
広葉樹は硬く重たいものが多く、家具などに向いています。
針葉樹は柔らかく軽いものが多く、加工しやすいです。
無垢材の例としては、赤松、杉、ヒノキ、オーク、サクラ、欅などがあります。
★集成材:小さく切り分けた木材を乾燥させ、接着剤で組み合わせて作られた人工の木材です。
強度や品質が安定しており、扱いやすいです。価格も無垢材より安いです。
集成材には、板材と棒材の2種類があります。板材はテーブルや棚などの面に使われます。
棒材は柱や梁などの骨組みに使われます。集成材の例としては、ラジアタパイン、ラワン、シナなどがあります。
★合板:薄くスライスした木材を接着剤で何枚も張り合わせて作られた板のことです。
強度や耐水性が高く、コストパフォーマンスにも優れています。
合板には、普通合板、コンパネ、OSB、シナベニヤ、MDF、ラワンランバー、シナランバー、白ポリランバーなどの種類があります。
それぞれに特徴や用途が異なります。
合板は、薄くスライスした木材を接着剤で何枚も張り合わせた板のことで、さまざまな用途に使用されています。
合板の種類は、用途、樹種、加工の3つの観点で分類できます。
- 用途別
★普通合板:一般的な用途に使用される合板で、家具裏板や建材の下地などに使われます。
★コンクリート型枠合板(コンパネ):建物の基礎工事のときに、コンクリートを流し込むための型枠として利用される合板で、耐水性に優れています。
★構造用合板:建築物の壁や床の下地など強度が必要な部分に用いられる合板で、日本農林規格(JAS)によって品質が管理されています。
★特殊合板:普通合板の表面に塗装などの加工を施した合板で、美観を目的として用いられることが多いです。
★難燃合板:防火剤で処理することによって難燃性を持たせた合板で、火災時に火が回る速度を遅くする効果があります。
- 樹種別
✩ラワン合板:表と裏にラワンという広葉樹の一種を貼り合わせた合板で、軽く柔らかいのが特徴です。
✩シナ合板:表と裏にシナという広葉樹の一種を貼り合わせた合板で、木目が控えめで色が白っぽいのが特徴です。
✩ポプラ合板:表と裏にポプラという広葉樹の一種を貼り合わせた合板で、色が白や薄黄色で価格がリーズナブルなのが特徴です。
✩針葉樹合板:表と裏にカラマツやスギなどの針葉樹を貼り合わせた合板で、強度が高いのが特徴です。
- 加工別
⚫︎OSB合板:木材を細かく削ったストランドを平行に重ねて圧縮加工した合板で、強度や耐水性が高いのが特徴です。
⚫︎ランバーコア合板:中央に棒状の木材を並べて、その上下にベニヤを貼り合わせた合板で、厚みがあっても軽いのが特徴です。
⚫︎有孔合板:表面に等間隔の穴をもつ合板で、音響効果や通気性が高いのが特徴です。
以上が、実際に現場で使う材料の一部です。
もちろん、他にも様々な材料がありますので、自分の好みや目的に合わせて、またサイズをしっかり計画して選びましょう!
また次回もお楽しみに♪